2015年11月08日

Peter Allen (ピーター・アレン) にどんバマり(長文)

13年ほど前にロンドンで知り合った友人から、「いまオーストラリアで、ライザ・ミネリの元旦那のドラマがやってますよ〜」という情報をもらい、さっそくYouTubeで野良動画を見つけて観てみました。
前後編合わせて4時間のプチ大河ドラマです。
むろん、野良動画なので字幕なし。つれえ。

以前から断片的に知っていたいろいろな事柄と、今回のPeter Allen動画まわりで調べた事実とがサーーーーっとつながって一人で鳥肌立ててコーフンしておりました。
もー、膨大に言いたいことがあって、何から話したらいいのかわかりませんが、とりあえずまずは純粋にこのドラマの件を。

◆Peter Allen: Not The Boy Next Door
Peter Allen: Not The Boy Next Door: Part 1


Peter Allen: Not The Boy Next Door: Part 2


- 主演のJoel JacksonさんはWikipediaにページもないくらいの新人さん(2015/11/08現在)ですが、歌も演技も素晴らしいの一言です。顔も(とくに笑顔が!)かわいらしすぎて食べちゃいたいくらい。そしてしっかり動きも表情もPeter Allenなのです。すげえ。
- 子役のKy Baldwinくんは、マジでプチPeter Allenみたいな「唄って踊れて演技もできる、かわいらしい子役」です。すげえよ。
- Judy Garlandやったのはオーストラリアの有名な女優さんのようですが、もうね、Judyにしか見えません。これまたすげえ。
- Liza Minelliやった子もわりと新人さんみたいですが、よくがんばったね。ライザの役なんてホントにたいへんだとおもうわ。

ドラマは、最後のステージでのPeterや栄光の日々の回想から始まります。
そこから一気に子供時代に戻り、楽しくも悲しい子供時代の話がしばらく続きます。
Peterのいちばんのファンでありサポーターである母親。
父親は、まだPeterが子どものころに自殺してしまいます。そのエピソードがまたつれえ。
そして子どもなのに近所のバーでピアノを弾いてうたい、お金を稼ぎ始めます。
その後、The Allen Brothersというデュオを組み、ライブ活動やオーストラリアの「シャボン玉ホリデー」みたいなテレビに出たりしてるうちに徐々に有名になってきて、海外のホテルやバーで唄うようになる。

その一環で香港でライブやってたときに、Judy Garlandの目に止まったのが大ラッキーだったのか運の尽きだったのか。
Judy Garlandの前座で歌い始めます。
そんでもって、Judyの娘のLizaと結婚。
ライザ・ミネリは4回結婚してますが、最初のダンナがPeterなのです。

◆ライザとピーター
しかし、ライザ・ミネリは、後のインタビューで、「私以外のみーーーーーんな、Peterがゲイだって知ってたのよ〜。私だけだったのよ〜知らなかったのは〜」みたいな発言をしてます。
そう、Peterはゲイだったのですよ。

ドラマの中では、まあJudyの手前断れなかったんだろうなー的な雰囲気です。
Judyが勝手に決めちゃったみたいな雰囲気が濃厚。
とはいえ、それぞれホントに好きだったんだろうなーと思います。
とくにライザのほうは、ホントにPeterのことが好きだったんじゃないかしら。


この映像が結婚する前か後かはわかりませんが、ライザのかわいいことと言ったら!!
そしてPeterの手足が長くて超☆カッコイイ!(手足が長いほうがPeterです)

ライザはいませんが、同じく「Bandstand」というオーストラリアのテレビ番組でのThe Allen Brothers。
おそらく67、68、69あたりの映像じゃないかと。

67年に大ヒットしたThe 5th Dimensionの「Up, Up and Away」をカバーしています。
オリジナルよりだんぜんステキなアレンジだと私はおもう。
右側の手足が長い(もうええ)ほうがピーターです。
ホントにステキよねえ。
アイドルだったといいますが、たしかにそんな感じ。
ドラマのほうを見るとわかりますが、かなり子供の頃からタップダンスを習っていたりして、ピーターはダンスも上手なんですよね。
ライザとの映像見ると、息がピッタリ!ちょっとChrisがかわいそうです(笑)。

話を戻して、ピーターとライザですが、やっぱりうちに帰ってきてダンナが男と寝てる場面に遭遇したら、なかなかCole Porterの奥さんのリンダみたいな寛容な態度は取れないよねえ(ちなみに、Cole Porterの伝記映画「De Lovely」(邦題は「五線譜のラブレター」)もすばらしい映画です)。
そしてふたりは7年くらいで離婚。

いやー、しかしライザ・ミネリって人はすごいねえ。
つくづく、子どもがいないのが惜しまれます。
おそらく、Judyと相当複雑な関係だったのが原因ではないかなーと勝手に想像しています。
Judyも、かなりキッツい人生を送った人ですよね。
あの「オズの魔法使い」で見る清純そうなかわいらしいドロシーというイメージとはかけ離れた生活を送り、48歳(!!!)で亡くなったときにはまるで老婆のようなボロボロの身体だったという。。。
それについては、Judy Garlandの伝記ドラマでみたり、Wikipediaで読んだりしました。
もうだいぶ前なのでどれだったか忘れちゃったけど、こんなのとかいいんじゃないでしょうか。



ライザが子どもを持たなかったのは仕方ないのかな。。。
そんで、そんないろいろな複雑なライザの生い立ちとか家族関係とかその後の人生とかを考えると、Cabaretの最後に主人公のサリーがうたうこの曲に、心を引き裂かれそうに痛みます。


恋人に黙って中絶したサリー・ボウルズ(ライザ・ミネリ)が、自分の人生に対する決意を込めて唄うんですよこの曲を。。あうう。
そういえばピーターと離婚するのは72年ですね。この映画と同時期だ。
やべえ。また泣けてきた。

◆シンガーソングライターとしてのピーター

ピーターは、ライザと結婚してThe Allen Brothersのデュオを解消し、ソロでシンガーソングライターとして活動を始めます。
実はわたしがあんまり好きじゃないAOR系っていうんですが、なんかそういうムーディなポップスというか、そういうのです。
でもさあ、ピーターの生涯を知って、ひとつひとつの歌詞の意味を知ると、また違って見えてくるのです。

ピーターのことについてはこの方のサイトがすばらしく情報がまとまっているうえにWikipediaにもない貴重な当時の写真やら資料やらがてんこ盛り!

PETER ALLEN

ピーターが作った歌でいちばん有名なのってなんだろう。
やっぱりこれでしょうか・・・


4人で書いたっつーんですが、ピーターはワンフレーズだけだそうです。
ソースはこちら
実はこの曲のピーターの書いた部分はコーラスの“When you get caught between the moon and New York City ”だけなのであるが(それだけでオスカー受賞なんて…という声が聞こえてきそうだが…)、この1行がいかに大切でまた歌のキーとなる部分であるかは、この曲の日本語タイトルにもあらわれていると思うし、この1行がどれほどピーターの人生に大きな意味を持ったかは“月とニューヨーク・シティの間に”はさまれて踊るピーターが描かれているこのオリジナル・キャスト・アルバムのジャケットのイラストでも明らかであろう。


竹内まりやもピーターに楽曲提供してもらったみたいです。

あと、これもヒットしたんですって。

そんなわけで、オリビア・ニュートン・ジョンにとってピーターは特別なひとだからこそ、ピーターの死後にピーターの映像と擬似デュエットするこの映像を見ると、グッと来てしまいます。


やめろーーー!(号泣)

この曲は、ピーターのおじいさんから3代にわたる「Woolnough家のものがたり」です。
Woolnoughはピーターの本名っつーか元の苗字。
ピーター、Allen Brothersを結成したあとで苗字を変えちゃうんですね。
そのことも歌詞に出てきます。
ライザ・ミネリと結婚したことも(Changed his last name and he married a girl with an interesting face)。

もいっちょ私が泣ける曲はコレ。
うおー。最初のMCのコメントからもう涙がにじみます。

姿勢がビシっとよくて、カメラ目線でピアノを弾く姿がんもうピーターだわ(泣き笑い)

◆ピーターとミュージカル
コン太さんのサイトにもあるけど、「PETER ALLEN “僕の歌が僕の伝記さ”」と自分で言っていたというのは本当になんというかもう。。。
生前、ピーターは自分が主演で約500万ドルをかけて「レッグス・ダイアモンド」というミュージカル作るんですが、さんざんの酷評をうけて大失敗し、早々にクローズしてしまいます。
ところが、死後10年以上経ってから、オーストラリアで、ピーターの曲だけを使ってピーターの人生をミュージカルにした「The Boy From OZ」が作られて大ヒット!

この「The Boy From Oz」のすべては、ここを読むといいよ!

これ

こんたさん、すばらしいレポをありがとうございます。

(OZはもちろん、Australia=Ausie=OZと、Judy GarlandのOzをかけてます)
それをうけて、2004年にブロードウェイにご存知ヒュー・ジャックマンで殴りこみ(誤)をかけ、ヒュー・ジャックマンは見事その年の「Best Performance by a Leading Actor in a Musical(ミュージカル部門の最優秀主演男優賞)」をとります。

その年のトニー賞の授賞式はヒュー・ジャックマンが司会だったんですが、ほんとうにものすごいオープニングで、ヒューのパフォーマンスもすばらしかったんです。


この年はDreamgirlsが大ヒットしたので、曲はOne Night Onlyです。
が、なんつっても、ここがRadio City Music Hallで、そしてヒューがRockettsとラインダンスを踊るということが超重要なのであるぞーーーーー!ということが!初めて!わかりました!!この映像↓を観て!


そう、81年にピーターはここRadio City Music Hallで、ソロライブをやるのです。
ラクダに乗って登場するのは51:20あたりから。
ここが彼の人生のピークだったような感じがします。ドラマを見るとね。

ヒューの2004年のトニー賞授賞式のときのパフォーマンスが、いちいち上記の映像をなぞっていてホントに興味深い。

ラクダに乗って登場するのもね!
っていうか、このヒューのパフォーマンスはサイコーです。何回観てもおもろい。アホです。
もーね、いちいちヒューのセリフがおもしろいですよ。
Sex and the cityのサラ・ジェシカ・パーカーをいじるところも超おもしろい。Bi-coastalとかね!もー、ヒューったら!
しかし、私はですね、こっちのほうを先に見ていたのですよ。何度も何度も。

ピーター・アレンのことを知らずに、この映像を何度も見ていたなんて、本当になんとアホだったのか!!

ピアノの上で踊るのも、ピーターの十八番だったのねーということを初めて知りました。
いろんな諸事情を知ったあとでは、ヒューの陰にピーターの笑顔がちらついてしかたありません。
この大ヒット、トニー賞の受賞を聞いて、きっと天国でめっちゃ笑って、喜んだことでしょう。あうう(またも号泣)

そしてそして、83年の「Not the Boy Next Door」という歌は、Judy Garlandの「Boy Next Door」という曲に対するオマージュというかなんというか。
もう彼女が死んじゃってだいぶ経つのに、やはりJudyの陰というのはずーっとピーターの中にあったのかなあ。
今回のオーストラリアのドラマの作りがそう思わせるのかもしれませんが。
ずーっとJudyの面影が語りかけるのですよ、Peterに。

そしてそして、なんかもう話があっちゃこっちゃ行っちゃって本当に申し訳ないんですが、これがまたびっくりしたのがですね。
大好きで大好きで、珍しくDVDを所有しているくらい好きな映画がありまして、「All That Jazz」というんですが、その中で大好きなシーンが実はピーターの曲だったという!!!

これです。

ジョー・ギデオンの自宅で、恋人のケイトと娘のミシェルがダンスを見せるシーンで使われているのが、ライブ録音のピーターの「Everything Old is New Again」!
この曲の軽快なピアノもピーター節ですごくステキなんだけども、この映像でなんつっても観ものなのは、ボブ・フォッシーの恋人アン・ラインキングの全盛期の超すんばらしく美しいダンスと身体。
この世のものとは思えません。
間違いなく、アン・ラインキングのもっとも美しい映像だとおもふ。
これも、何度も何度も見ていたのに、ピーターの曲だなんて、ピーターが唄ってるなんて、ぜんぜん知りませんでした。

ボブ・フォッシーはこれまたもうすげえ人だったこたぁ知ってたんですが、実際に踊っている映像があるなんて知らなかった。

これは、FosseスタイルをFosse本人が踊っている貴重な映像ではないか。


しゃべってるのはBob Fosseの奥さんだったGwenです。
昔の映像の振り付けはもちろんFosseスタイルじゃないからなんつーか新鮮ですね。

その奥さんのGwenと結婚する前のキレッキレのダンスの映像。

「くたばれ!ヤンキース」という映画のワンシーン。

ああもう脱線まくりですみません。

というわけで、ピーターのドラマを見たら、しばらく封印していたミュージカルのフタがパッカーンとあいてしまい、しらべまくって見まくって、とにかく充実した数日間を過ごしたんでやんす。

ピーターの人生はというと、ライザと離婚後、元モデルで照明デザイナーのGregと生涯に渡るパートナーになるのですが、Gregはエイズで84年に亡くなり、Peterも92年6月に同じくエイズがもとになった病気で亡くなります。
90年台初めって、たくさんの有名人が亡くなってますね。
大好きなフレディ・マーキュリーは91年、キース・ヘリングは90年、メイプルソープは89年みたいです。

ミュージカルのRENTはそういった時代の直後に書かれたもの(96年にオフ・ブロードウェイで初演)なので、エイズの描かれ方がすんごく絶望的な感じですねえ。
今はいい薬なんかも出て(高額みたいですが)、一時期の「死の病」的な感じはなくなったと思っています。だからといって怖い病気に変わりはないけども。

で、なんというか、いろんなものをいろいろとみていたら(なんじゃそりゃ)、やっぱりなんというかこう、早死にしたひとにどうしようもなく憧れちゃう気持ちがあるわねえーと思いました。

Judy Garlandは47歳、Peter Allenは48歳、Bob Fosseは60歳(それでも長生きだ!)、美空ひばりは52歳、石原裕次郎は53歳!(なぜか突然)

美空ひばりと石原裕次郎については、アル中だったらしい、という話を先日どこかで読んで、そういうことだったのかーとびっくりしました。
アル中の人の平均年齢って52歳くらいなんですってね。統計的に。
西原理恵子の元ダンナが死んだのも確かそのくらいじゃなかったっけ。
もっといえば、27歳前後で死んだロックの神様たちに憧れる気持ちは高校生くらいから実は今でもかわらないし。
ジャニス・ジョプリン、ジミ・ヘンドリックス、キース・ムーン、などなど。
伯母の一件があってから、80すぎまで一人で長生きするのが怖くて仕方ないです。
できれば早めに、「早すぎる!!」っていわれながら死にたいなぁー。
そういってる人に限って長生きするらしいですが(笑)。

この映像のJudy Garlandが47歳より年下だなんて、にわかには信じられません。すでに老婆。

後ろにいるのはもちろんPeterです。かわいい。

そしてそして、この映像も、以前から見ていました。
が、この映像の舞台袖にピーターがいたのかあああああと思うと、また感慨もひとしお。



ドラマをみると、この舞台の袖の場面が出てきます。
ここでライザがピーターに惚れた設定になっている。
そしてこのライブのJudyはなんと42歳。。。ほええ。
覚せい剤を使うと老化が早まるといいますが、Judy Garland見てるとホントそのとおりだねえとおもうねえ。
それでもこの喉はすごいけども。

あああキリがない。
でも言いたいことはぜんぶ言ったかな。
とにかくもう、このPeter Allenまわりでいろんなことが出てくる出てくる。

楽しすぎてしばらくどっぷりハマりそうです。
ここ最近、ずーーーーーーーーーとリピートで聞いてるのはこれですが。




ああいいなー、Peter!
ありがとうPeter!
ありがとうロントモ!すばらしいよう〜〜!



ラベル:ミュージカル
posted by オグ at 13:11| 東京 ☔| Comment(0) | 観たがや | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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